グローバル化の進展とともに、大企業だけでなく中小企業も海外との商談や直接取引を行う機会が増えています。
展示会等で自社ブースへ外国企業の方がいらっしゃった際も、日本語しか書かれていない名刺を渡すよりは英語も併記されている名刺を渡した方が、先方も後日連絡が取りやすいですね。
今回は、英文名刺を作成する際のポイントをご紹介します。
1.英文名刺は、項目の順番が逆
皆様の名刺には、どのような順番で情報が記載されているでしょうか?一般的には、次のような並びになっていることが多いと思います。
1 所属している組織
2 所属している部署
3 役職
4 氏名
日本では組織への所属意識が高く、その構成員として一体感を大切にする感覚から、このような順番が慣例となっているようです。
これに対して、欧米ではまず個人の存在が意識の中心にあり、様々な個性が集まって組織ができているという感覚から、次のような並びとなっています。
1 氏名
2 役職
3 所属している部署
4 所属している組織
これは、住所についても同じで、日本では郵便番号→都道府県→市区町村→番地→建物情報のように「全体」→「個人」へと記載しますが、欧米では建物情報→番地→市区町村→州名(都道府県)→郵便番号→国名(※国際郵便の場合のみ記載)のように「個人」→「全体」へと記載します。
日本語の名刺とは、記載の順番が異なりましたが必ずこのように表記しなければいけない、ということはありません。
「英語名刺の表記を、日本語の名刺の順番に記載したい」という場合はそのようにしても問題ありません。
2.住所にカンマとスペース
次に、住所の英文表記について、もう少し詳しく見ていきます。ポイントは以下の3点です。
①項目ごとにスペース、またはカンマで区切る。
②各項目の最初の文字は大文字。
③県や市などの表記も固有名詞として扱う。
例:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3‐21
3-21, Kanda-Nishikicho, Chiyoda-ku, Tokyo, 101-0054 Japan
カンマは入れても入れなくても問題ありませんが、入れてある方が読みやすくなります。
各項目間のスペースは必須です。また、項目の最初の文字は大文字で表記します。
県や市などの行政区画は、「prefecture」 「city」のように記載しても間違いではありませんが、住所の表記では「-ken」「-shi」と書く形で十分です。
3.電話番号の前に+記号
英文名刺は海外の方へ渡すことを想定していますので、記載する電話番号も国際電話に対応した書き方にする必要があります。
でも、難しいことはありません。国内の電話番号を、以下のように少し変更するだけでOKです。
「番号の前に国番号を加えて、市外局番から0を外す」
日本の国番号は「81」です。また、国番号を加えていることが分かるように最初に「+」を付けます。そして、市外局番から0を取れば完成です。なお、携帯電話の番号でも同じ方法となります。
例:
03-5282-4680 → +81-3-5282-4680
080-1234-5678 → +81-80-1234-5678
よく利用する英語表示例についてはこちらをご確認ください。